LAN工事の見積で確認したい役割と選び方
LAN工事の見積書にある「パッチパネル」。見慣れない部材ですが、各席や部屋から集まる配線の接続口をまとめ、後から機器を交換したり、配線の行き先を確認したりしやすくするために使います。
すべての現場で必須というわけではありません。ここでは、見積に入れる理由と、省略できる場合をわかりやすく説明します。
何をする部材なのか
机や会議室へ伸びる固定配線をパネルの接続口へまとめ、機器側を短いLANコード(パッチコード)でスイッチにつなぎます。スイッチは、接続した機器へデータを振り分ける機器です。
パッチパネルそのものに、スイッチのように通信を振り分ける機能はありません。設置するだけで通信速度が上がったり、スイッチの利用できる口数が増えたりするものではありません。
見積に入れる主な理由
機器交換で固定配線を動かす範囲を減らせる
スイッチを交換するとき、天井や床を通る固定配線を残し、前面の接続コード側でつなぎ替えられます。なお、抜き差しする回線の通信は止まるため、作業時間の調整は必要です。
配線の行き先を確認しやすい
パネルの番号、部屋側の接続口、最新の配線表をそろえると、「会議室の3番はこの線」と追いやすくなります。パネルだけでなく、ラベルと記録を整えることも大切です。
接続変更や増設を計画しやすい
接続済みの回線と予備を整理しておくと、次に何を追加するか判断しやすくなります。増設には必要に応じて新しい配線やスイッチの追加も行います。
小さなオフィスでも必要なのか
機器が少なく、短い配線でつながり、変更も少ない場合は、パネルを省いて直接接続する構成も選べます。一方、人数が少なくても複数の部屋へ配線する場合や、Wi-Fi・カメラの配線が多い場合には、集約する利点があります。
規模ごとの考え方は次のとおりです。本数は説明用の例で、採用の境界を決める基準ではありません。
| 規模 | 考え方 |
|---|---|
| 1室で数本の配線 | 簡易な直接接続と、パネルを使う構成を比較します |
| 1フロアで24〜48本ほど | 番号をそろえて集約し、交換や変更時に配線を追いやすくします |
| 複数フロア | フロアごとの集約やラック間の接続も含め、距離と管理のしやすさから設計します |
24ポートは24人分という意味ではない
ポートは接続口のことです。24ポートのパネルは24個の接続口を持つ部材で、社員24人用という意味ではありません。席、会議室、プリンター、Wi-Fiなど、必要な接続先と予備から数量を考えます。空き口があっても、まだ配線していない場所がそのまま使えるわけではありません。
見積で確認したい範囲
本体の価格だけでなく、必要な接続部品が含まれるか、工事がどこまで含まれるかを確認しましょう。
- パネル本体と、ジャック(ケーブルを接続する部品)
- スイッチへつなぐパッチコードと、ラックなどへの取付部材
- 取付・結線、ラベル表示、配線表の作成、完成後の試験
試験は、接続確認だけか、配線性能の測定と結果提出まで含むかも確認しましょう。本体のみとジャック付きキットでは内容が異なり、既存ラックや配線を使えるかでも必要部材が変わります。
部材の選び方の例
当社が普段採用しているメーカーのひとつに日本製線があります(代理店契約などの関係はなく、採用実績にもとづく一例としてご紹介します)。
接続口をまとめるパネルとジャックを組み合わせた製品が用意されており、ケーブルやジャックの規格、設置場所に合わせて選びます。パネルだけをCat.6Aに交換しても、配線全体の性能が自動的に変わるわけではありません。
必要な構成を現場に合わせて選ぶ
NET INNOVATIONでは、現在の配線本数や設置環境、今後の増設予定を確認して構成をご提案します。「この部材を入れる理由は何か」「省ける部分はあるか」も含めてご相談ください。
LAN配線工事についてはオフィスLAN工事のページもあわせてご覧ください。NET INNOVATION までお問い合わせください。お見積りは無料です。
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参考リンク
- 日本製線 カタログダウンロード(「情報ネットワーク製品 総合カタログ」の配線構成の紹介を参照。製品情報の確認日:2026年10月4日)
※ 本文中の図は当社で作成した説明図です。カタログ図版のトレースではありません。