DJI Matrice 4D/4TD、第二種型式認証を取得
こんにちは、NET INNOVATION です。
2026年6月19日、DJI の産業用ドローン 「DJI Matrice 4D」および「DJI Matrice 4TD」 が、国土交通大臣の 第二種型式認証(第二種型式認証 第13号) を取得しました。認証保持者は DJI JAPAN 株式会社、有効期限は2029年6月18日までです。
特筆すべきは、これが専用のドローンポート 「DJI Dock 3」 と組み合わせた運用を前提とした認証であり、ドローンポート(格納・自動離着陸)ソリューションとして日本で初めての型式認証だという点です。
- Matrice 4D:測量向け
- Matrice 4TD:赤外線カメラを搭載し、点検・災害対応向け
- 両機とも IP55 の防塵・防水性能を備え、雨天環境での運用が可能
認証番号と型式を機体に表示した「認証機」の販売は2026年8月末頃から始まります。認証取得より前に出荷済みの機体についても、DJI が発行する「無人航空機同一性証明書」「適合確認書」などを国土交通省に提出することで、機体認証を申請できる仕組みが用意されています。
この記事では、「型式認証とは何か」「弊社のように 二等無人航空機操縦士 の資格者がいる場合、この認証がどう効いてくるのか」を、実務目線で整理します。
そもそも「型式認証」と「機体認証」とは
日本では2022年12月から、無人航空機(ドローン)の 機体認証・型式認証制度 が始まりました。用語が紛らわしいので、先に整理します。
| 用語 | 何を認証するか |
|---|---|
| 型式認証 | その「型式(量産される設計・製造プロセス)」が安全基準・均一性を満たすことの認証。メーカーが取得する |
| 機体認証 | 「その1機」が基準に適合していることの認証。使用者が取得する |
型式認証を取得している機体は、機体認証を受ける際の検査の一部が省略されるため、ユーザーが機体認証を取りやすくなります。今回の Matrice 4D/4TD の型式認証は、いわば「この型式は国のお墨付き」という土台で、そこに個々の機体認証が乗る構造です。
認証には、リスクに応じて 第一種(カテゴリーIII=立入管理措置なしの第三者上空飛行に対応)と 第二種(カテゴリーII=リスク中程度の特定飛行に対応)があります。今回取得したのは 第二種 です。
弊社の「二等免許」は有効か? — むしろ価値が上がる
結論から言うと、二等無人航空機操縦士の資格は有効であり、こうした第二種型式認証機の登場でむしろ活躍領域が広がります。
二等操縦士の技能証明は国家資格です。これ単体でも特定飛行の申請を簡略化できますが、「二等技能証明」+「第二種機体認証を受けた機体」 という組み合わせがそろうと、次のことが可能になります。
- カテゴリーⅡBの特定飛行(DID上空・夜間・目視外・人や物件から30m未満など、立入管理措置を講じて行うもの)が、飛行許可・承認の手続きなしで実施できるようになります
- レベル3.5飛行(補助者や看板による立入管理を機上カメラで代替する、補助者なしの目視外飛行)にも二等資格で対応できます。ただしこちらは、手続きが簡素化された承認申請は引き続き必要で、機体認証の有無で承認が免除されるわけではありません
つまり、第二種型式認証を取った Matrice 4D のような機体と二等資格者がそろえば、案件によっては飛行許可・承認そのものが不要になり、それ以外でも申請の負担を軽くできます。 点検・測量・災害対応といった業務で、機動力が変わります。
正直な線引き — 二等でできないこと
一方で、正確にお伝えすべき限界もあります。
- 二等資格では、立入管理措置を「講じない」特定飛行(=カテゴリーIII/レベル4相当)は行えません。 これには 一等無人航空機操縦士+第一種機体認証 が必要です。
- 型式認証があっても、実際に飛ばすには 個々の機体認証・機体登録・飛行のリスク評価・保険 など、運用側の準備は依然として必要です。
弊社には二等操縦士が在籍しており、「どの飛行が許可・承認不要で、どこからが申請や一等資格が必要か」を踏まえたうえで、案件に合った飛行計画をご提案できます。
実務でどう活きるか
第二種型式認証機+ドローンポート(DJI Dock 3)+二等資格者、という組み合わせは、次のような業務と相性が良いと考えています。
- 定期点検:ソーラー・インフラ・建物外壁などを、赤外線(4TD)で自動巡回点検
- 測量:4D による安定した測量飛行
- 災害・緊急対応:雨天でも飛べる IP55、赤外線での被害状況把握
- 遠隔・自動運行:DJI Dock 3 に格納しておき、人が現地に行かずに定時飛行
ドローンポートによる自動運行が型式認証の枠組みに乗ったことは、「人が張り付かない無人運用」を、より正規の手続きで進めやすくなったことを意味します。
まとめ
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 認証 | DJI Matrice 4D/4TD が第二種型式認証(第13号)を取得(2026年6月) |
| 日本初 | ドローンポート(DJI Dock 3)ソリューションとして初の型式認証 |
| 二等免許 | 有効。第二種機体認証機との組み合わせでカテゴリーⅡBの特定飛行が許可・承認不要に(レベル3.5は簡素化申請が必要) |
| 二等の限界 | 立入管理なしのカテゴリーIII(レベル4相当)は一等+第一種が必要 |
ドローンの型式認証・機体認証は制度が動き続けている分野です。弊社では、二等操縦士による空撮・点検を承っており、「この飛行に許可・承認は要るのか」「どの機体・資格が必要か」といったご相談にも対応します。ドローン活用のご相談は、お問い合わせからお気軽にどうぞ。サービスの詳細はドローン空撮のページもご覧ください。
参考
- 国土交通省「無人航空機の機体認証・型式認証制度」および「無人航空機の飛行許可・承認手続」
- DJI JAPAN プレスリリース(DJI Matrice 4D/4TD 第二種型式認証取得)
※ 本記事は2026年9月時点の公開情報に基づきます。制度・認証状況・販売時期は変わる可能性があるため、実際の運用にあたっては国土交通省の最新情報および専門家(行政書士等)にご確認ください。